花模様ロゴ ●2020年10月1日発行/専慶流いけばな真樹会主宰・西阪慶眞
専慶流・石化柳生花

 

−セッカヤナギー

ポイント 
 石化柳は秋、葉が落ち、寒暖差や霜のあたり具合で飴色に色づく。扁平状の奇形を力強く表出させ、その動きに妙を見いだすのがこの素材の良さ。自由な動きを面白く構成させる事に良否が潜むが、そこには茎が創り出す空間メカニズムを理解する必要がある。平面ではなく立体。右に曲がったものは右に空間が生まれると云う単純なものでなく、前後上下にも曲がってるのでとても複雑。また引き締める事も重要で、この素材は自由な曲を操ることの最良の教材。勿論、自然のままではなく、手を加えてより一層、洗練された形へと誘導。茎が滑りやすく、止まりにくいが、基本は足元を「真っ直ぐ」することで安易に固定出来る。


●花材/
石化柳、旭ハラン、二輪菊
●花器/
寸筒竹器
●花材/
石化柳、旭ハラン、二輪菊
●花器/
慶眞手捻り花器

ポイント 
 
奇形のカタチ 一層の動きを

 

専慶流・石化柳現代花

  コスモス

伝統芸能の意義

 伝統とは何か。言葉で言い表すことは難しいことだが、ある辞書によれば「世代を超えて受け継がれた精神性」とか、「人間の行動様式や思考、慣習などの歴史的存在意義」などといわれている。
 私たちの周辺には遠い昔から今日まで生きるために脈々と受け継がれてきたものがある。それは私達が人間として生存・生活するなかで、社会全体として共有しながら受け継いできた生活様式や、種々の習慣、慣習・価値観など。
そして地域、社会においては地域の特性が生み出した固有の習慣・慣習や生活様式だけではなく、生活に根付いた技芸や風習も、長い歴史にもまれながら伝統という形で受け継がれてきたものと言える。
 今日の伝統文化、伝統工芸、伝統芸術などは、それまでの長い歴史の中で形成されたもののなかでも、とくに普遍的に重んじられてきたものであり、地域に根ざし地域社会の生活様式と共に伝承されてきたものを言う。それは祭事や神事、伝統芸能や風習・行事として地域文化として伝えられてきたものや、嘗ては日常生活の道具として使用されたものが、使用価値から美術的価値や工芸品的価値に形を変えて、その技法は匠の技として継承・伝承されてきたもの…。
 伝統は、国を主体に受け継がれてきたものや、地域社会や家を主体に受け継がれてきたものなど、さまざまな形で今日まで受け継がれてきたものであり、これからも普遍的な価値と精神性、歴史的な存在意義として継承・伝承されていくものであると思われる。

気精神文化の理解、感性を磨くには、本物に触れる事であり、他国の伝統や文化を尊重すると共に、自信をもって外国の人々との交流をはかり、日本の伝統文化を世界に発信しようとする態度を養う事が重要。
 ○ 文化を創造する豊かな感性と創造力の育成
 日本人の自然に対する繊細な感覚や礼儀・作法、言葉やしぐさの中に込められた独特のよさや美しさについて理解を深め発信する学習過程で、豊かな感性と創造力が培われる。太陽の光線の当たり具合だけでも表情を変える自然美を精神で反応する心。
 伝統の価値の本質は「特有の時代、社会の中で作られた知恵・経験の集積」であることに由来するのではないかと思われる。江戸中期に創流された専慶流は、床の間装飾としての規矩化から脱却。素材重視、自然本位の目から見た空間美、たたづまいを優先し「無技巧の技巧」を教えとして、今日も身体と精神を研き新
しい響きを発信している。

 

 

 

 

             華道専慶流 西阪慶眞


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