2007年12月1日発行/専慶流いけばな真樹会主宰・西阪慶眞
いけばな専慶流/赤芽柳
いけばな専慶流・赤芽柳俯瞰図
●花材/ 赤芽柳、ストック、アイリス、シャガ
●花器/ 大津寄花堂作

●あかめやなぎ 河川敷などに自生する落葉低木で、ネコヤナギの交雑種。ヤナギ科植物。

ポイント 
 赤芽柳は「生花」様式にいける事が多いが、現代花では曲線を創り出し、伸びやかさを表出する構成とします。作例は基本花型に準じていけていますが、緩やかなカーブと長短の見せ方にリズムを見いだします。

水揚げ いずれも水切り。

いけばな専慶流・赤芽柳
柳の線をリズミカルに

●花材/ ツツジ、嵯峨菊、水仙 
●花器/ 大津寄花堂作

ポイント 
 近年、作例花材のような苔むした素材入手はとても困難な時代となったが、品位と風格は洋花花材の比ではない。取り合わせは古風であっても花器を変えるだけで畏怖堂々と今に息づく。枯木は幹を生かす事が重要で、配材も控えめに。雌株の水仙は横姿の伝統手法で葉組し、調和をはかります。
 作例は逆勝手の株分(かぶわけ)生花。

水揚げ 水切り。

いけばな専慶流・ツツジと水仙

 いけばな専慶流・山茶花 山茶花(サザンカ)
笑みある和の読み

 十一月の中旬、新聞の一面にヒマワリの写真が掲載されていた。連日報道される防衛省と商社関連の記事、テロ法案、株価下落と言った我が国の現状を現す決して明るく無いトップ記事の中に、季節外れに思えるこのヒマワリが何故登場する事になったのか、不思議な気がした。他のどの記事よりも先に目が行ってしまうのは、日々花に関わる私だからか。
 高知県土佐市の地元農家が育てた80万本のヒマワリが、僅か三日で丸裸になったと言う記事。並べられた満開のヒマワリ畑と雑草に覆われた畑の写真、一方にはヒマワリの花の姿は何処にも無い。二枚の写真が僅か三日間の経過だと言う事実に愕然とした。稲刈り後の田に蒔かれた種が季節外れの満開を迎える、知る人ぞ知る人気スポット。例年同様に「持ち帰り自由」とした所、今年は大量に取る人、中には軽トラックの荷台に満載して行く者もいたとか。多くの人の努力と奉仕等で育まれ見事に開花した美しい花空間。本来なら豪快なお花畑の出現に彷彿とし、多くの人々の心を癒すはずだが、心ないわずかな人の常識外に走る行動。自由の意味を履違えている事にさえ気づかない時代になってしまっているようだ。
 新世代は、指示待ち世代。自ら考え自ら行動すると言う才能?の欠落…こう言えば多くの反感を買うだろう。しかし、意外にも当の本人は、言われて納得と言った事が多い様だ。言われるまで気がつかなかった、言われた事が無かったからと。昔の人は、人の姿を見て学び、考え、自らを磨いて来た。言葉として教わるのでは無く、事実を目の前にそれを見習い、人としての道を経験の中で学んできた。
 しかし、今は人の振り見て我が振り直す世代では無いらしい。幼い頃から事細かに、良きにつけ悪しきにつけ指示されながらも日々の生活をクリアーして来た結果なのだろうか。言われた事を一つこなすごとに評価を受け、また新たな指示を貰う…。与えられる事に慣れ、自らの発想を発揮する場面の欠乏時代だと言えるのかもしれない。生きて行く為には、何をしなければいけないのかと考える事から始まった、過去の時代の若者の状況を思えば、哀願すれば何でも手に入ると錯覚している現代人との思考回路にはかなりの隔たりが生じている。以前にも取り上げたが、毎回営業マンが挨拶も無く入ってくる様子を見かねて、挨拶は人として最低限のマナー、一言の挨拶が、時には人生を大きく変えるのだと言う話をした。今その営業マンは、とても良い顔で挨拶しながらドアを開け入ってくるので職場も明るくなったと聞く。また最近こんな事を耳にした。20名程で昼食をする職場、お茶代、お茶当番と言う暗黙ルールのある場所。新入りの女性職員がこれに対し、私はペットボトルを持参しているからお茶を飲んでいない。また何故男性は当番を免除なのかと。他の人は何の異を唱える事無く当然と捉え、その体制に自然に従って居る。「郷に入っては,郷に従え」。時には、納得行かなくてもそうする事で、周囲との繋がり、協調性が保たれ仕事もスムーズに流れて行く潤滑剤の様な役目も有るのでは…と思うのだが。空気を読んだ和の行動を期待したい。

            華道専慶流 西阪慶眞


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